本日は名古屋市守山区長栄にあるかどふく本店さんにお邪魔しました。
実に三年ぶりの訪問。
かどふく本店さんは名古屋市守山区にあります。
守山区は名古屋市民から守山村と貶められているようなお土地柄。
瓢箪山って駅のほど近い場所にあります。
木の葉丼に志の田丼の食品サンプルを見ながら入店します。
店内こんな感じ。
テーブルに小上り。
割烹着をきた大姉さんはこちらの看板娘。
名古屋に来たなら、本物の名古屋メシを食べたいなら、まずこの大姉さんに挨拶に来い!って私は思う。
隅っこのテーブルに席をいただきます。
机上には灰皿にスポーツ新聞、基本調味料にふりかけ。
高度経済成長を支えた男たちの胃袋をささえ続けてきたお店ですな。
短冊のメニューには今時見ない絶滅危惧料理が多数並んでおります。
びっくりするのは”冷やした出汁がかかったコロあります”の注意書き!
この驚きをは説明せねばなるまい。
名古屋では一般的に麺類で使う”冷やし”を”ころ”とよく呼びます。
このころって由来は信濃屋のまかないとして食べられていた冷たいうどんにつゆをかけたものを「香露かけ」と呼んだからってのが定説になっている。
wikiの文面も”当時流行っていた”とあるので怪しいものだが、成り立ちや当時の状況を考えると、”ころ”ってのはぬるいものだったらしい。
信濃屋のころも確かに麺をしっかり締めてあるわけではないし、つゆもキンキンに冷えている訳ではない。
そしてこの注意書き”冷やした出汁がかかったコロあります”。つまりこちらのお店のころの出汁はぬるいはずだ!
老舗の麺類食堂が高度経済成長からきしめんを食べているお客に注意をするってのは、元来ころってのはぬるい食べ物なのだ。今時の”冷やし”とは非なるものなのだ。
これは絶対食べなければっ!っとブログを書いている今は思う…。
久しぶりに大姉さんを見られただけで感動して、狙い撃ちできている私は、メニュー落ちしているのはなんだったっけ?なんてのんきなことを考えておりました。
本日の昼ご飯全容。
トンスイがついてくるとは思わなんだ。
天南丼。
こちらも名古屋独特のメニューじゃないかな。
恐らく由来はネギ(南蛮)だと思うのだが、天南丼の特徴はコロモ海老天。
大概これでもかって大きいコロモの海老天を汁で煮込んで、ご飯に載せられて出てきます。
見かけるたびに食べていたのだが、メニューにあげていた店はここ数年で閉店されていますな…。
かきあげ丼より豪勢で、かき揚げ丼より出汁を吸い込んだコロモを味わえます。大量の葱がしつこさを感じさせません。特にこちらの天南丼は揚げたて天ぷらを使っており、40代の胃袋にも負担が少なかったです。
松月うどん。
この松月(しょうげつ)ってのも名古屋独特の物じゃないでしょうか?
ネットにも情報が少なく、さらに松月を出すお店も少なくなっています。
海苔が松と卵が月を表しているそうな。何とも風流なネーミングである。初めて対面した松月は朧月夜ですね。
出汁は白だし。関東もんとしては溜り醤油の赤出汁のほうが合うような気がしますが、赤出汁では松を表す海苔が見えないかな!?
具は豪華絢爛、正月の食べ物って感じ。ホウレンソウにもどした椎茸、麩にほうれん草まで入っております。私のイメージとしては海苔と卵が入ったおかめって感じである。ちなみにこちらはメニューにおかめもあるので絶対試しておかなければならないですね。
提供された料理の写真を撮っていると大姉さんがレシートを持ってきてテーブルの上にひょいと置いた。
「写真に写ったかね!?」っとおちゃめな顔を見せ去っていく。
当然の如くレシートは値段の書いてあるほうが下になっている。
そうなんだよな。愛想つかしなんだよな。値段が見えるように置いていくのは、小銭を数えて飲む店か、法外な値段を取る店だけだったんだよなぁ~。なんて昔を懐かしんでみる。
ボリュームはそうなく、成人男性なら2品頼んでも問題なくいただける量。常連客は小盛のどんぶりと麺か麺の大盛りを頼んでおりました。
ご馳走様でした。
名古屋の麺類食堂、本物の名古屋飯の歴史が詰まりまくっているかどふく本店さん。
しばらく通って大姉さんに、本物の名古屋飯をご教授願いたいと思います。
訪問履歴
きしめん、中華そば@かどふく本店
かどふく本店
052-791-2025
愛知県名古屋市守山区長栄16-12
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