名古屋メシの一つにカレーうどんがある。
私が20年ほど前に愛知県に初めて足を踏み入れたとき、「カレーうどん」の幟がやたら多い街だなって印象を持った。
だいたいカレーうどんなんてもんはカレー風味の餡かけうどんって感じで、寒い日の出前で食うものってイメージがあり、夏場にカレーうどんを食べる奴なんざいるのか!?って暑い名古屋の街をふらついたものである。
っが、名古屋のカレーうどんってのが結構な代物で、旨いんである。肝心のスープは、夏場でも飲んだ〆にも非常によろしいビシッとしたスパイスが利いており、鶏がらの旨みに魚節の旨みまで入っている、まさにサービス過剰の名古屋を体現したようなスープ!?ルーであり、さらに讃岐うどん全盛期の昨今では考えられない太く柔めの麺はしっかりとそのスープを纏い、香りに、物理的に鼻腔をくすぐり、官能的な旨さを実感させる。
具に定義はなさそうだが、かまぼこと油揚げが入っている店が多い。この油揚げがまたカレースープによく合うのである。
そんな名古屋カレーうどんの発祥は若鯱家(現本店鯱乃家)。平成の初期名古屋で大ブレークしたらしい。
もともと名古屋の麺類文化は深淵である。麺と一言に言っても、うどん、そば、中華そば、きしめんに味噌煮込み(味噌煮込みのうどんは塩分が入っていない特殊な麺である。)と選択肢がある。つゆは醤油2種類、味噌2種類。出汁もきしめんにはこれってものがある。そこにカレーが加わり、新たな名物店、繁盛店が生まれ、名古屋の麺類食堂は栄枯盛衰を繰り返しさらに深いものになっていっている。
話をカレーうどんにもどしまして、名古屋カレーうどんの御三家と呼ばれたかは知りませんが…、えびすやは有名だったらしい。
チェーン展開と言うか暖簾分け店が多数あり、現在も各店独自の歩みを続けている。
平成30年7月現在、えびすやさんの箸袋の裏には
栄店(総本店)(平成30年8月)
日進通店(平成30年7月)
大治店(平成30年7月)
きしめん かれーうどん
名東店(平成30年7月)
勝川店(令和2年1月)
猫洞店(平成30年7月)
山手通店(平成30年7月)
西尾店
きしめん カレーうどん
[住吉]桑名店
きしめん カレーうどん
と9店舗あり、お子様気質が抜けていない私は、ついコンプリートを目指してしまった…。
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番外編
ゑびすや@愛知県大府市大東町
恵比寿@三重県桑名市江場